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今年、ナショナルキャンプを勝ち抜いた日本人選手6人は、
2月11日から配属が決まったチームのキャンプにそれぞれ合流した。
今年は、アムステルダムに3人(木下選手、石田選手、堀選手)、
ケルン(小川選手)、ライン(長谷川選手)、ベルリン(合田選手)が
それぞれ一人ずつの日本人選手が配属された。
チームはそれぞれ違うところでキャンプをしているので、
当然、小川選手、長谷川選手、合田選手の3選手は、
日本人たった一人でのキャンプ生活を送っている。
一人でも、小川選手(3年目)と合田選手(2年目)は、経験があるので
どうにでもなると思うが、今年がルーキーイヤーの長谷川勝泳選手に
とっては、この一人という環境は想像以上にタフである。
コーチが話す英語というのは、海外での生活経験がない選手にとって本当に理解が難しい。
まるで、ちがう言葉を聞いているみたいだと日本人選手は口を揃える。
一番厄介なのは、コーチがひとつの言葉をさまざまな言い回しで表現するということ。
これが、日本人選手のコーチや選手とのコミュニケーションを、
一筋縄では行かないものにしている。
たとえば、ボールを補給したあとに”縦に走れ”という表現ひとつとっても、
普通ならば”STRAIGHT UP”などと表現するのだろうが、
アメリカのコーチは、”CLIMB UP!(登れ)” ”GO DOWNTOWN!(ダウンタウンまで運ぶ"
”GO VERTICAL(垂直に行け)と、気分によってさまざまな言い回しで表現する。
わからないからと言って、ミーティングを中断して、
コーチに聞き返すのはとても勇気がいる行為だ。
だが聞きそびれると、結果、すべてにおいて消極的になってしまうという悪循環が起こってくる。
アメリカンフットボーは究極の“コミュニケーションスポーツ”だ。
試合中にコーチがヘッドセットをつけるスポーツである。
個人のイマジネーションや技術で出来ることは、アメフトでは本当に限られている。
すべて打ち合わせを入念に行った戦術を実行するスポーツなのだ。
選手やコーチと十分にコミュニケーションが取れない選手は、戦力とはみなされない。
それに、日本と違って、プロの世界ではアサイメントミスの頻発は失業することを意味する。
コーチが夜通し考えた作戦を理解できない選手に機会は与えられないのだ。
だが、ルーキー長谷川選手に与えられたこのような過酷な環境は大きなチャンスでもある。
怪我をせずに、今シーズンを過ごすことが出来れば、コミュニケーション能力は確実に上達し、
本人にとっても、揺るぎない自信に変わるだろう。
チームキャンプが始まって10日。
長谷川昌泳選手も、高校時代からの同級生ライバル木下選手に負けないよう、
切磋琢磨しルーキーイヤーを頑張っている。
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