2008年MLB 実況後記

2008/5/20 HOUアストロズ VS CHIカブス


3連戦ゲーム1@ミニッツメイドパーク
(解説 スポーツジャーナリスト 出村義和さん)

カブスのキャッチャー、ジョバンニ・ソート(カブス)が4回表に先制3ランとなるランニングホームランを放ち、そのリードを5人の継投で守ったカブスが7対2でアストロズを下した。

今季の25勝(21敗)のうち13勝を逆転で飾っていたアストロズも、この日はカブスのブルペンを攻略できず、連続試合安打が続いていたランス・バークマン(17試合)とハンター・ペンス(16試合)の記録も、この試合でストップした。

ジョバンニ・ソートにとって、野球人生初経験となったというランニングホームランは、105キロの巨体を揺らした力走がみれ、迫力満点なプレーであった。
キャッチャーによるランニングホームランは、昨年(7/21)ツインズのジョー・マウアー以来の出来事だったそうだ。
ちなみに、カブスのキャッチャーとしては1959年のカル・ニーマン選手以来、49年ぶりという珍しいプレーとなった。

さて、珍しい出来事といえば、この日、突然中継映像が切り替わって、ボストン戦が映し出されたことには度肝を抜かれた。

現地実況を聞くと、どうやらジョン・レスター投手がノーヒット・ノーランまであと1イニングに迫っているというのだ。

ご存知のように、その後もジョン・レスターはロイヤルズ打線を9回表もノーヒットに抑え、レッドソックス史上18人目となるノーヒット・ノーランを達成。
そしてスカパーでも、その感動シーンをライブでお伝えすることができた。

ジョン・レスターのノーヒット・ノーラン自体はもちろん偉業だが、ミニッツメイドパークの中継映像を突然フェンウェイの映像に切り替えてしまうテレビマンの判断も凄すぎた。

現地プロデューサーの“スポーツの感動はライブにある。”という確固たる意志を感じる、感動的なスイッチングであった。

他局制作の映像なので、普通は結果が出てから一刻も早くハイライト映像を流すものだが、まるでギャンブルのように、まだ起こるか起こらないかわからないことをそのままライブで切り替えてしまう大胆さに恐れ入った。
視聴者にとっても、これは一生忘れられない経験になっただろう。

私も、おかげでいい試合に出会うことが出来た。

大型キャッチャー、ソートのランニングホームランと、ガンを克服してノーヒッターを達成したレスターのこの日の活躍が、セットとなって私の脳裏に刻みこまれた。