2007年UG report

2007/04/11 NFLヨーロッパ2007キャンプレポート Vol.1


今年もNFLヨーロッパ2007シーズン、インターナショナル・キャンプが、現地時間3月4日(日)から米国フロリダ州タンパで始まった。今回は12カ国から総勢85人の外国人選手が参加。4日間のキャンプで約48人に絞りこまれる厳しい競争が繰り広げられる。そんな中、日本からも7人の選手が最終ロースター入りへ向けて始動。ここではキャンプ地での日本人選手の現状をリポートする。

まずは昨年、日本人として初めてNFLヨーロッパMVP(スペシャルチーム部門)に選出されたK-PR/WR木下典明(23歳)。今回でNFLヨーロッパ3年目のシーズンインとなるが、インターナショナル・キャンプは、NFLを目指す木下にとっては通過点に過ぎない。本人も「怪我をしないように頑張りますわ。」と、余裕を感じた。

「アトランタの事前キャンプは、ランニング系のメニューを中心に、本当にいいトレーニングができました。みんなは大きくなったと言ってくれるんですけど、あまり体重は増えてないんですよ」と話すが、体つきを見ると腰から臀部にかけての筋肉の厚みが以前より増した気がする。3年目の今年は、怪我をせず全試合に出場して、NFLでもやっていける強さを証明しなければならない。初日の練習は状態を確かめながら行っていたが、昨シーズン痛めた肩の怪我は万全。今年こそNFL入りという期待を感じさせる。

また、ヤンキースの松井秀喜と同じく、今年タンパで5回目のキャンプインとなったLB石田力哉(27歳)だが、キャンプ前日はベテランらしからずソワソワしていた。その理由を聞くと、「受け入れ側で手違いがあり、心電図の書類が届かなかったので、練習参加をクリア(許可)してもらえなかったんですよ。キャンプインに向けて気合入れていたのに拍子抜けですわ!!」。突然のハプニングにベテランも戸惑いを隠せなかったようだ。

石田のNFL挑戦は、年齢的にリミットに近づいてきている。それは、本人が一番自覚しているに違いない。2年連続怪我で満足のいくシーズンが送れていない石田にとって、今年は背水の陣。怪我なく万全の状態でシーズンを迎えてほしい。

一方、ディフェンス選手として、昨年日本人で初めてワールドボウルに先発出場したDB堀龍太(25歳)は、自信に満ちた顔つきでキャンプインした。「今年はシーズン中の食生活を変えようと思っています。去年は、シーズン終盤に脂肪がついて身体がちょっと重く感じたので、今年はシーズン中も日本から食べ物を送ってもらって、体重管理します」。反省して、よく考えて、再び挑む。まさしく堀はフットボールの申し子である。

4年目のシーズンを迎え、毎年、進化を遂げているWR小川道洋(25歳)は、課題だったスピードに磨きをかけてのキャンプインとなった。コミュニケーション力とアピール力では他の日本人選手を凌駕する小川だが、話によると、地元奈良の裏山で、ガールフレンドを背負って、坂道ダッシュを何本もしたそうだ。NFLヨーロッパでのキャッチ数は、毎シーズン増加しており、今年はキャリア初のTDを記録して、そのボールをガールフレンドにプレゼントしたいところだ。

そのほか大滝裕史(23歳)と加藤公基(22歳)も、初ロースター入りをかけてキャンプイン。コーチとコミュニケーションを積極的にとって、しっかりとアピールしたい。そして最後に、『特別強化選手(キャンプのみの体験参加)』としてキャンプに参加している東北大学4年の萩山竜馬(22歳)にとっては、本場でフットボールをすること自体が初体験である。目にするものすべてが新鮮に映っているようだ。 インターナショナル・キャンプのために新調した黄色いスパイクをはいてスタジアムの天然芝に足を踏み入れると、しばらく辺りを眺めていた。「本当にいいですね。これからが楽しみです」。期待に心を躍らせてのキャンプインとなった。

さまざま思いと夢が交錯するなか、7人のサムライの戦いは幕を開けた。