[ postscript ]では、近藤祐司の「実況後記」や「UG report」がご覧頂けます。

2007/02/26 2007 フロリダ取材 レポート NO.002


フロリダらしく見事に晴れ上がった取材初日は、セントピーターズバーグでスプリングトレーニングを行っているタンパベイ・デビルレイズに行ってきた。

デビルレイズ今年一番の注目は、ご存知、元ヤクルトスワローズの主砲。
WBC日本代表戦士、岩村明憲選手の加入である。

そんな岩村選手は、メジャー初キャンプ3日目とは思えないような存在感と、
順応ぶりを発揮していた。

投手相手に行う実戦形式の打撃練習で、特にそれを感じられる場面があった。

キャンプが始まって間もないこの時期は、投手の仕上がりは打者をはるかに上回っている。
それを理解している打者も、結果をさほど気にする様子もなくマイペースで1球1球、
淡々と自分のスウィングを確認しながら調整を行っていく。

岩村選手も、自分の順番がくると、日本のときからいつも練習で使用しているという、
長くて、重い、マスコットバットを握って打席に立ち、次々とマウンドに上がるメジャー経験
のほとんどない無名投手を相手に調整を行っていた。

今年新加入のスティーブ・アンドラーデ投手という無名の選手とマッチアップしているときだった。
アンドラーデ投手が投じるストレートに対し、岩村選手は徐々にタイミングが合いだしてきた
のだが、最後の一球に鋭いスライダーを投じられ、岩村選手は完璧にバランスを崩し無様
な空振りで三振に倒れてしまう。

その直後、岩村選手はアンドラーデ投手を指さしながら何かを叫んでいる様子で、
それを遠くからみていると、冗談まじりに“お前、ストレートで勝負してこいよ!”と叫んでいる
ようだった。

練習後に岩村選手にそのことを聞くと、“いいスライダーをもっているじゃないか!”
(もちろん英語)と叫んでいたのだという。
叫んでいた内容は、予想とは全く違ったが、その態度や風格は到底ルーキーとは思えない
ものであった。

新しい環境でもまったく臆することがない、本当に頼もしい日本人選手である。

“俺はメジャーの経験はまだないけど、日本での野球の経験はある。 
このチーム(デビルレイズ)は若い選手が多いから、自分がチームを引っ張っていくつもりで
頑張りたい”
このメジャー級なマインドには本当に驚かされる。

毎年のようにア・リーグ東地区最下位に低迷しているデビルレイズにとって、
岩村選手の加入はいい刺激をチームに与えることは間違いないようだ。

地元紙の報道によると、開幕予想は7番サードとなっている。
開幕シリーズは、敵地でのヤンキース戦。
レギュラーシーズン、どんな活躍をみせてくれるのか今から楽しみだ。


<<back - back to list - next>>

近藤祐司 オフィシャル copyright (c) all right reserved ugk-sports.com